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緊急支援

【緊急支援・復興支援】引き続きご協力ください

2017年10月27日

緊急支援・復興支援に引き続きご協力ください


10月23日(火)、フィリピン政府はミンダナオ島マラウィ市で続いていたイスラム過激派のマウテ・グループとの戦闘が終結を宣言しました。戦闘が発生してから5カ月が経過して、1100人以上の死者が出ました。マウテ・グループ側の戦闘員920名が死亡し、フィリピン軍兵士と警察官165名、市民47名が犠牲となりました。マラウィ市内には崩壊した建物ががれきの山となっています。40万人以上マラウィ避難民は長引く避難生活で疲弊し、経済的にも非常に困窮している状態に置かれています。マラウィ市に帰還しても、避難民の自宅は戦闘で破壊され、または放置され荒れ果てた状態です。避難民が社会経済的に自立した生活を再スタートするためには、多くの困難が待ち受けています。そのため、避難民への継続的な支援が不可欠です。フィリピン政府は復興に必要な資金を500億ペソ(979百万ドル:約1100億円)と見積もっています。現時点で外国からの支援予定額は、約20億ペソ(39.2百万ドル:約44億円)です。


日比NGOネットワークはバライ・ミンダナオ財団と引き続き連携協力をして、市民および民間レベルでのマラウィ避難民支援と帰還する避難民の自立を助ける協力を行います。また、ミンダナオ平和構築の一助となる住民への平和教育にも協力を行います。
引き続き、皆様方の温かいご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

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戦闘が起きたマラウィ・イスラム市から北に約20キロ離れた避難民センターの様子

ミンダナオ・マラウィ避難民第5回現地視察報告

2017年10月27日

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ルンビア保健センターは、ドイツの援助団体(ヨハンニター・インターナショナル財団、The Johanniter International)の支援を得てバライ・ミンダナオ財団が建設しました。この建物の別館は、フィリピン政府の資金で建設されました。

カガヤンデオロ市のルンビア・バランガイ(人口:25,955人)にあるルンビア保健センターの外観。カガヤンデオロ市はミサミス・オリエンタル州(Province of Misamis Oriental)の州都です。カガヤンデオロ市の人口は675,950人で、フィリピン国内で10番目に人口が多い都市です。フィリピン軍とイスラム過激派(IS)との武力衝突が起きたマラウィ・イスラム市からの避難した人々はイリガン市などの避難民センターに収容されていますが、避難民センターでの暮らしは、生活環境が劣悪で、病気になっても多くの人々は適切な保健医療サービスを受けることが出来ません。そのため、多くの避難民はさらに移動してカガヤンデオロ市の知人や親戚宅で避難民生活を送っています。マラウィ・イスラム市からカガヤンデオロ市までの距離は120キロあります。避難民はルンビア保健センターで無料の健医療サービスを受けています。公立の保健センターでの保健医療サービスは、地域住民にはすべて無料です。近隣のバランガイには保健センターの施設がないため、周辺のバランガイの住民はルンビア保健センターを訪れて保健医療サービスを受けています。


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ルンビア保健センターでは、地域の女性に子宮がん検診と避妊インプラントの保健サービスを提供するお知らせが掲示されていました。この地域に移動してきたマラウィ避難民の女性は、この保健センターで無料の子宮がん検診と避妊インプラントのサービスを受けることができます。避妊インプラントは、妊娠可能年齢の女性が選ぶ中長期間の避妊法のひとつです。避難民は親戚や知人宅で避難生活を余儀なくされており、経済的にも非常に苦しい生活を送っています。そして多くの避難民の女性は望まない妊娠を避けるために避妊を望んでいます。


保健センターで無料の家族計画サービスの提供ができるようになったのは、2012年12月に「親としての責任とリプロダクティブヘルスに関する法律2012年(Responsible Parenthood and Reproductive Health Act of 2012)にベグニノ・アキノ3世大統領が署名して発効したためです。2017年1月、ドゥテルテ大統領は貧困対策の一環として避妊具を無料配布するように政府各機関に大統領令で指示をしました。フィリピン国内には600万人(推計)の女性が避妊具を手に入れられない状況にあるといわれています。大統領令は、貧困女性200万人に避妊具を2018年までに提供することを優先課題としています。家族計画による避妊は、望まない妊娠を避けるだけでなく、妊娠出産に伴う妊産婦死亡率も減らす波及効果があります。フィリピンの妊産婦死亡率は出生10万対114(国連人口基金・世界人口白書2016年)です。近隣のアジアの国々の数値と比較すると、タイの5.7倍、スリランカの3.8倍、マレーシアの2.85倍、ベトナムの2.1倍です。そのため、フィリピンの開発分野でも、母子保健・妊産婦保健の改善が課題です。

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女性が家族計画サービスを受けるために保健センターに行く際に、夫の同意を得ることが難しい場合があります。その結果、女性は避妊サービスを受けられません。夫が反対をする理由のひとつに、家庭が経済的に貧しくても多くの子どもを望む夫の意見は強いためです。女性がいつでも相談できるホットラインの電話番号が掲示されています。
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ルンビア保健センターに勤務している助産師。保健センターを訪問する女性の相談に助産師は当番制で対応しています。妊娠中の女性で合併症の症状がない場合は、この保健所で助産師が立ち会い出産をすることができます。イスラム教では、金曜日を「聖なる金曜礼拝の日」として定めていますので、金曜日はイスラム教徒の休日です。保健センターは、日曜日にイスラム教徒の女性が来訪しても対応できる体制をとっています。

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避難センターでおもちゃの銃を持って無邪気に遊ぶ子ども。この子どもは、「将来は兵士になり、困っている人を助けたい」と話をしてくれました。

お昼時間を利用して、イスラム教の3名の若者リーダーと話をする機会がありました。マラウィ避難民には多くのイスラム教の若者や子どもたちも含まれており、学校に通うことができません。写真の若者は、ボランティアとしてイスラム教の子どもや若者にトラウマの治癒や平和教育普及の活動を続けています。多くのイスラム教の若者や子どもたちはマラウィ・イスラム市に戻り、学校に通いたいという希望です。マラウィ避難民には、「心の平和」が大切であると話していました。バライ・ミンダナオ財団の社会心理学トレーニングを実施する際に、イスラム過激派(IS)について疑問を持たない若者がいるそうです。そのためイスラム教の住民、若者、学校の教師への平和教育は非常に大切です。ミンダナオの平和構築を一層促進するためには、イスラム教の若者や子どもたちへの継続的な平和教育は大切な基本です。毎週土曜日の午前8時から12時まで、イスラム教の100名の子どもたちは、近くの小学校に集まり勉強を始めました。避難所ではマドラサと呼ばれるイスラム学校が自主的に始まったと説明がありました。


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マラウィ避難民に飲料水を供給するため、地域の広場の一角に貯水タンクを設置して雨水を貯めています。フィリピンではスコールと呼ばれる熱帯特有のにわか雨が降るので、雨水を有効利用しています。
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貯水タンクが設置されている広場は、地域の若者がバスケットボールを楽しむ場所でもあります。この広場の施設は、雨が降っても住民がバスケットボールをすることができるように屋根で覆われています。この屋根を有効に利用して、降った雨水を貯水タンクに集めています。
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貯水タンクに集められた雨水は、自治体が所有する消防局の給水車で避難民センターを巡回して運ばれます。そして、各避難民センターに保管されている雨水濾過装置を使って、安全で清潔な飲料水を作り避難民に供給しています。

ミンダナオ・マラウィ避難民第4回現地視察報告

2017年10月19日

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バライ・ミンダナオ財団は、1996年5月8日、「公正を基本とした開発と持続可能な平和」を推進する非株式法人および非営利団体としてフィリピン政府の承認を得ました。そして、バライ・ミンダナオ財団は、国際レベル、国レベル、リージョン・レベル、州レベル、自治体レベル、バランガイ(市、町を構成するフィリピン独自の最小地方自治単位)・レベルで様々なミンダナオ平和構築活動に貢献をしています。一例として、バライ・ミンダナオ財団は独立した事務局として、フィリピン政府とミンダナオ革命労働者党(The Rebolusyonaryong Partido ng Manggagawa sa Mindanao (RPM-M)、英語名:The Revolutionary Workers'Party in Mindanao)とのミンダナオ和平構築の対話促進で仲介役を務めています。


バライ・ミンダナオ財団本部(ミンダナオ島カガヤンデオロ市)の機能を持つ「バライ・ミンダナオ財団平和センター」の建物は、在フィリピン日本大使館の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の資金援助を得て建設され、山崎隆一郎在フィリピン日本国特命全権大使(当時)は2005年1月の開所式に参加しました。


2006年は日比友好年50周年にあたり、この友好年行事として2006年11月、日比NGOネットワークはフィリピン国タギグ市で「日比NGO合同シンポジウム~2015年の貧困削減達成目標に向けた日比NGOパートナーシップ樹立を目指して~」を開催しました。このシンポジウムは、現地で新設のフィリピン・日本NGOパートナーシップ(PJP:Philippines-Japan NGO Partnership)とアジア・コミュニティ・センター21(ACC21)の共催としました。シンポジウムには、日比両国のNGOをはじめ関係者約100人が参加し、山崎隆一郎在フィリピン日本国特命全権大使(当時)が開会のスピーチを行い、コラソン・C・アキノ元フィリピン共和国大統領が基調講演を行いました。この基調講演を受け、両国のNGO参加者は2日間にわたり活発な議論を繰り広げ、日比両国の新しい協力関係について展望しました。日本の多くのNGO関係者とフィリピン側NGO関係者は初めての直接の出会いとなり、日比NGOネットワーク(JPN)とフィリピン日本NGOパートナーシップ(PJP)が相互の立場で連携協力する礎となりました。


フィリピン・日本NGOパートナーシップ(PJP:Philippines-Japan NGO Partnership)に参加しているフィリピン側の主な団体は以下の通りです。

1. CODE-NGO(フィリピン・日本NGOパートナーシップ事務局)
2. Association of Foundations (AF)
3. Peace and Equity Foundation (PEF)
4. Development Action for Women Network (DAWN)
5. IBON Foundation, Inc.(IBON)
6. Konkokyo Peace Activity Center Information Office (KPACIO)
7. National Confederation of Cooperatives (NATCCO)
8. National Council of Social Development Foundation of the Philippines, Inc. (NCSD)
9. Philippine Partnership for the Development of Human Resources in Rural Areas (PhilDHRRA)
10.Partnership of Philippines Support Service Agencies, Inc. (PHILSSA)


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バライ・ミンダナオ財団平和センターの建物の横に置いてあるドリーム(DREAM:Disaster Risk Reduction, Resiliency-building and Emergency Assistance Mission の略語)の表示板。ドリーム(DREAM)は、英語の「災害のリスク削減、強靭性の構築、緊急支援ミッション」の英語表記の頭文字から作った略語で、夢(ドリーム)という英語の意味と重ねています。バライ・ミンダナオ財団グループは、連携協力をしてマラウィ避難民支援を行っている7つのグループ7団体は以下の通りです。


1. バライ・ミンダナオ財団(BMFI:Balay Mindanaw Foundation, Inc.)
2. エンパワーメント・開発リソースセンター
(RCED :Resource Center for Empowerment & Development)
3. ダバオ・スールの家財団(BDSI:Balay Dabaw Sur, Inc.)
4. カティリンバノン・パマハンディ・サ・ミンダナオ財団
(KPMFI:Katilingbanong Pamahandi sa Mindanaw Foundation, Inc.
Katilingbanong Pamahandi sa Mindanawは、「ミンダナオのコミュニティの豊かさ創造」の意味)
分野は社会的企業の育成
5. バンコ・サ・バライ財団(BBFI:Bangko sa Balay Foundation, Inc)
分野はマイクロファイナンス。マイクロファイナンス(小規模金融)は、貧しい人々に小口の融資や貯蓄などのサービスを提供し、零細事業の運営に役立て、貧困から脱出し自立支援を目指す金融サービス
6. ミンダナオ国際平和センター(ICPM:International Center for Peace in Mindanaw)
分野はミンダナオの平和構築と国際平和
7. グローバル・ミンダナオ・ポリテニック財団(GMPI:Global Mindanaw Polytechnic, Inc.)
分野は人材の職業訓練・技術トレーニング

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バライ・ミンダナオ財団平和センターの建物の1階入口の様子。マラウィ避難民支援で、人々の文化的違いに配慮をした支援物資の説明文のパネルが表示してあります。壁には5つの時計がかかり、世界5カ所(左から、ドイツ、英国ロンドン、フィリピン・カガヤンデオロ市、米国ニューヨーク、日本・東京)の時刻を示していました。フィリピンの時間は、日本よりマイナス1時間です。


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バライ・ミンダナオ財団平和センターの建物は3階建です。写真は建物の屋上に出る階段から見た様子。
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バライ・ミンダナオ財団平和センターの屋上から見た外の景色。天候が晴れた日は、緑豊かな街並みとカガヤンデオロ市に面する海が遠方に見えます。
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バライ・ミンダナオ財団平和センターの屋上の様子。屋根付きの屋上スペースは研修やイベントの開催などに利用されます。
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バライ・ミンダナオ財団平和センターの建物から外に出た周囲の景色。閑静な住宅街の一角に同センターの建物があります。

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バライ・ミンダナオ財団は、バライ・ミンダナオ財団平和センターの建物の外に、緊急支援物資を保管する倉庫(右の写真)と別棟の研修所が同じ敷地にあります。倉庫の建物は屋根付きの地上1階・地下1階建です。海外からの緊急支援物資は、地下1階の倉庫に保管されています。


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バライ・ミンダナオ財団の緊急支援物資を保管する倉庫1階の施設の外観。この広いスペースは研修施設としても利用されています。
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バライ・ミンダナオ財団が所有する別棟の研修所の外観。この建物と敷地は、以前、ドイツ人が居住用として使っていましたが、同財団は安く購入した後に改修をして、研修所として利用しています。周辺の農民は、カシューナッツを栽培して生計を立てています。


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この研修所の施設に、バライ・ミンダナオ財団の研修に参加する研修員に向けたメッセージが1枚貼られていました。貼り紙には、「人生とは、嵐が過ぎ去るのを待つのではありません。嵐の雨の中でも、ダンスをすることを学ぶものです。」と書いていました。マラウィ避難民支援だけではなく、ミンダナオは台風の被害による自然災害が多いため、災害の苦難に立ち向かう前向きな意識を表しています。


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フィリピン軍とイスラム過激派(IS)が武力衝突をしたマラウィ・イスラム市からの避難民の殆どはイスラム教徒です。避難民への支援には、宗教的な違いへの理解と配慮が必要です。イスラム教では「豚は不浄の動物」、「犬は汚れた動物」として嫌われています。そのため、マラウィ避難民支援活動では、イスラム教徒の誤解や反感を招かないための注意は必須です。イスラム圏では、「あなたは犬の子ども」いう表現は、相手に対する侮辱の言葉といわれています。猫はイスラム教では、「清潔で愛すべき動物」といわれています。

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ミンダナオ島のイスラム教徒の割合は人口の20パーセントを超えています。フィリピン全土では人口の5パーセント(約500万人)がイスラム教徒です。


バライ・ミンダナオ財団は、同本部で飼っていた犬2匹を距離が離れた村の同財団研修センターに移し、イスラム教徒の人目に触れないように気を付けています。


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バライ・ミンダナオ財団の倉庫の地下1階に保管されているオーストラリアからの緊急支援物資。支援物資の下にはパレットが敷かれ、雨水や湿気による支援物資の劣化を防いでいます。
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バライ・ミンダナオ財団の倉庫に保管されている緊急避支援物資の簡易ベッド。マラウィ避難民センターでは、スコールの雨や雨季の時期は、テントの中は水浸しになり、テント生活の避難民は睡眠不足で困っています。
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バライ・ミンダナオ財団の倉庫に保管されている緊急支援物資の給水用容器。
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バライ・ミンダナオ財団の倉庫に保管されている緊急支援物資の多重燃料ストーブ。避難民センターでは、朝や夜は冷え込みため暖房が必要です。

ミンダナオ・マラウィ避難民第3回現地視察報告

2017年10月12日

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イリガン市の避難民センターを案内してくれたバライ・ミンダナオ財団のレオナルド・バウティサ(写真中央)さんです。現在でも避難民は40万人以上が苦しい生活を送っています。フィリピン軍とイスラム過激派が武力衝突をした5月23日以降、主食のお米1袋の価格が3カ月間で2000ペソ(約4400円)から5000ペソ(約11,000円)へと2.5倍に高騰し、現金収入が断たれた避難民はお米も買えない状態です。物価高騰の原因のひとつは、武力衝突のために日常必要な食糧や生活物資の物流が止まったためです。
避難センターに入っている避難民は4200世帯の2万3千人です。避難センターに入っていない避難民は8500世帯の38万5千人です。現在、非常に困っている人々は知人や親戚宅に身を寄せている避難民です。地理的に広く散らばっているこれらの家々の避難民に支援物資を届ける余裕はなく、また物流システムも整っていません。バライ・ミンダナオ財団でマラウィ避難民対策プロジェクト・コーディネーターのアイリーン・イプランさんから、「一軒の知人や親戚宅に身を寄せている避難民は、数家族から10家族です。多くの人数の避難民を受入れている知人や親戚の家々は狭くなり、経済的な負担は非常に増しており、感情的なぶつかり合いも起きています。自主的に受け入れた避難民を4カ月以上も自宅で支えることが限界に達しています。」と説明がありました。

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アルカイリア・マドラサ避難民センターに設置中の共同トイレ。地面に穴を掘り人々の排泄物を溜める形の共同ひトイレは、162家族の704人が日々使うため約1カ月で一杯になります。そのため、毎月、新しいトイレを設置しなければなりません。トイレの下の穴に溜まった排泄物から発生するバイオガスを料理の調理などに有効利用できるバイオガス・トイレの支援の要望がありました。
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共同トイレに設置する便器
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避難民が生活する中で出されるゴミ置き場。
ゴミの適切な処理は生活環境の維持に欠かせません。

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避難民センターに掲示されている環境衛生と個人衛生の改善を説明するポスター。毎日の手洗いとトイレの適切な利用が必要であることを絵で示し説明をしています。トイレを使わないで屋外で排便をすると、降った雨水で病原菌が拡散し生活環境が悪化します。ハエが媒介する感染症(赤痢、チフス、コレラなど)を予防するための注意も呼びかけています。イリガン市の避難民センターではコレラの発生が7件報告されました。避難民の中で、皮膚病、水が媒介する細菌性下痢症、急性胃腸炎、寄生虫感染症などが広がっています。子どもたちには栄養失調や栄養不良も増えています。
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フィリピン政府が用意した避難民テント
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定期的な給水を待つ合間に、
遊ぶ避難民センターの子どもたち
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避難民センターのリーダーであるアンディ・アブバカールさん(44歳)。武力衝突が起きた直後、家財を持ち出す余裕もなく、何も持たずに家族と逃れました。アブバカールさんは、マラウィ市内で、家のドア、門、窓枠などの家具作りをしていました。避難民センターに来てから現金収入は断たれ、働く場所のなく苦しい生活を送っています。
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アンディ・アブバカールさんの妻は、マラウィ市で武力衝突が起きた時は妊娠中で出産予定日が迫っていました。マラウィ市を脱出した後、近くの病院で帝王切開をして無事に赤ちゃんを出産しました。アブバカールさん一家には子どもが9人います。
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避難民センターは、既存の村落の中にある林の空き地にテントが張られています。
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避難民センターの敷地の隣には、以前から住んでいた村落の住民の家が建っています。
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避難民テントの生活を興味深く眺める地域住民の子どもたち
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避難民センターの子どもたち。真ん中の子どもは、チェ・ゲバラのペンダントを下げています。
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避難民は、テントの前で石積みをして鉄枠を置いた簡易コンロで食事の準備をします。
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避難民は3日間分の薪を50ペソ(約110円)で買います。現金収入がない避難民には経済的な負担になっています。

ミンダナオ・マラウィ避難民第2回現地視察報告

2017年10月06日

イリガン市に設置されたマラウィ避難民緊急支援オペレーションセンターで活動するボランティア。バライ・ミンダナオ財団は、このセンターにスタッフを10日間をひとつの期間としてボランティアの派遣をしています。派遣されたスタッフはボランティア活動を終えると、新たに別のスタッフが更に10日間のボランティア活動を引き継ぎ、支援ボランティアを継続しています。

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マラウィ避難民緊急支援オペレーションセンター
で活動するボランティア
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イリガン市にあるマドラサ・アルカイリヤ・アルイスラミ避難民センターの掲示板 この避難民センターから南に約20キロ先にマラウィ市があり、現在もフィリピン軍とイスラム過激派との戦闘が起きています。
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アルカイリヤ・マドラサ避難民センターの入り口
に設置された避難民の交流の場所

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アルカイリヤ・マドラサ避難民センターで生活する避難民の情報が掲示されています。
掲示されている項目は以下の通りです。

1. 家族の数
2. 扶養者の数
3. 避難民の数(男性と女性別)
4. 子どもの数(年齢別:0~2歳、3~6歳、7~9歳、10~14歳、15~19歳、20~24歳)
5. 学校に通学していない児童数(男性と女性別)
6. 妊娠可能な女性数(15~49歳)
7. 妊娠中の女性の数(15~49歳)
8. 母親と一緒に暮らす子どもの数
9. 単身の親の数
10.高齢者の数(男性と女性別)

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避難民には、社会福祉会開発省よりひとつの家族にテントひとつが配付されている。避難民からは、一家族に子どもが平均5~6人いると住居のスペースは非常に狭く、テントの中は湿気と気温が高く生活環境は悪いという。多くの避難民は働く場所を失い、金銭的な収入が断たれたために生活に困窮しています。


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バライ・ミンダナオ財団は、避難民に日常の飲料水の供給に責務を負っている。雨水や河川から汲んできた水を消防車で避難民センターに運び、その水をろ過器で濾して人々に供給しています。
1日一人当たり15リットルの飲料水の供給を目標としています。イスラム教徒が多い避難所では1日一人当たり20リットルの水が必要であるという。イスラム教徒はお祈りの際に、体を清めるために水は多く使い、水は不可欠です。

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ろ過機で水をろ過し供給している様子。
ろ過機はオーストラリアの援助物資です。
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避難センターで飲料水の供給が始まると、避難センターの人々が集まってきます。
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避難センターで飲料水の供給が始まると、人々はポリバケツやペット容器を持ち寄ります。
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各家庭の避難テントから空の容器を持ち寄り、水の入った重い容器の持ち運びは子どもが手伝います。

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マハド・アブデアジズ避難民センターには、避難民が最低限の日常生活を送るため必要なものが掲示されていた。
人々が必要としているものは以下の通りです。

1. 食料詰め合わせパック
2. コンフォート・ルーム(プライバシーが守れ息抜きができるスペース)
3. 飲料水の供給
4. 電気の供給
5. 食事を準備する共同キッチン
6. ゴミ箱
7. べニア板(テントの中で床材として使い、湿気や害虫を防ぐため)
8. 掃除用のほうき(テントの中と外を清潔に清掃するため)
9. ブルーシート
10.家庭菜園用の道具
  (自家菜園を行い、ナス、トマト、キャベツ、サツマイモ、キャッサバ、落花生を育て、栄養不良を改善するため)
11.ちり取り

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避難民センターで暮らす親子の様子。

バライ・ミンダナオ財団へ第1回送金とマラウィ避難民の現地視察報告

2017年10月06日

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イリガン市のグマンポング・アリ・カルチャーセンター避難所には大勢の避難民が収容されています。
生活環境が悪化しているため、この避難所は別の場所に移転する予定です。

 日比NGOネットワーク(JPN: Japan-Philippines NGO Network)は、ミンダナオ島カガヤンデオロ市に本部を置くバライ・ミンダナオ財団(BMFI: Balay Mindanaw Foundation Inc.)と連携して、マラウィ市でのイスラム過激派とフィリピン軍との武力衝突で発生した避難民への救援活動を行っています。


■バライ・ミンダナオ財団へ第1回送金とマラゥイ避難民の現地視察


 日比NGOネットワークは、2017年8月31日までに頂きました寄附金105,000円をバライ・ミンダナオ財団に送金いたしました。ご理解とご協力を賜りました皆様方に厚く御礼を申し上げます。また、バライ・ミンダナオ財団より心温める日本の支援者に対して、深い感謝の意が表されました。ご寄附の資金は、食料品ほか生活物資、飲料水、心理教育とトレーニングなどの支援活動に活用させていただきます。日比NGOネットワークのスタッフ)は9月9日から12日までの4日間、バライ・ミンダナオ財団本部があるミンダナオ島カガヤンデオロ市とマラウィ避難民センターがあるラナオ・デル・ノルテ州イリガン市を訪問しました。訪問した避難民センターはカガヤンデオロ市から南西約85キロに位置しています。フィリピン政府とフィリピン軍により、外国人の訪問は制限されていますが、バライ・ミンダナオ財団の協力により避難民センターを視察することが出来ました。視察報告は追ってウェブサイトとフェイスブックに掲載をします。避難民への募金を受け付けています。今後とも、皆さまのご支援・ご寄附をお願い申し上げます。


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グマンポング・アリ・カルチャーセンター避難所の
狭いスペースで遊ぶ子どもたち。
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グマンポング・アリ・カルチャーセンター避難所で
生活している親子
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バライ・ミンダナオ財団本部の建物は、在フィリピン日本大使館の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の資金援助を得て2005年1月に「バライ・ミンダナオ財団平和センター」として完成しました。この建物には、研修所と宿泊施設が併設されミンダナオの平和構築活動などを推進するために活用されています。
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バライ・ミンダナオ財団の倉庫に保管されている
オーストラリアからの支援物資

■ご協力の方法
 下記口座(ゆうちょ銀行)にて、募金を受け付けております。(物品のご寄付は受け付けておりません

  ゆうちょ銀行からのお振込み   他銀行からのお振込み
  口座番号:00140-6-338579
  加入者名:日比NGOネットワーク
  店名(店番):〇一九(ゼロイチキュウ)店(019)  預金種目:当座
  口座番号:0338579  受取人:日比NGOネットワーク
(店名を入れる時、最初にゼロの「セ」を押すと数字が出ます)

※お振込の履歴からはご連絡先の情報を得られない場合があります。お名前、ご住所、お電話番号をJPNまで
    ご連絡ください。(電話:03-3945-2615 Fax:03-3945-2692  メールアドレス:jpn@acc21.org)
※事務局活動費(現地との連絡調整活動費、海外送金手数料、国際通信費を含む)として、最大20%を目安に充当させて
    いただきます。事務局活動費は最小限度といたします。

フィリピン軍と過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力「マウテグループ」およびバングサモロ・イスラム自由戦闘隊との武力衝突が発生してから4カ月が経過しましたが、40万人以上の住民が自宅から近隣の町に避難しています。2万5千人以上の住民がいまだに避難所で生活をしています。避難所に入れない住民は親戚や友人宅に身を寄せています。これらの人々は安全な飲み水、衣類、医薬品、台所用品、寝具などを特に必要としています。


■「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)について
 「バライ・ミンダナオ財団」(Balay Mindanaw Foundation, Inc. (BMFI))は、主にミンダナオ島で発生する紛争の影響を直接受けているマギンダナオ州、南コタバト州、南スリガオ州、東ミサミス州、ブキドノン州で平和構築活動を行っている団体です。同団体ではこれまでに、2011年の台風「センドン」、2012年の台風「パブロ」、2013年のボホール州地震、台風「ヨランダ」など、大規模災害の被災者支援で実績をもっています。JPNは、2011年にこの団体と連携して被災者支援を行いました。関連ページはこちらを参照:http://jphilnet.org/news/typhoon21/index.php

「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)ホームページ:http://balaymindanaw.org/main/


【問合せ先】
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(特活)アジア・コミュニティ・センター21内
〒113-8642 東京都文京区本駒込2-12-13 アジア文化会館1F
TEL: 03-3945-2615    FAX: 03-3945-2692
E-mail: jpn@acc21.org

ミンダナオの危機情勢分析ペーパー

2017年9月28日
(特活)アジア・コミュニティ・センター21(文責:八木)

はじめに

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図1.戒厳令対象地区(出所:ロイター。訳は筆者)
2017年5月23日ミンダナオ島マラウィ市においてフィリピン政府軍と警察部隊によるイスラム過激派掃討作戦が開始され、同日、ドゥテルテ大統領により、ミンダナオ島全土に戒厳令が発出された。大統領要請を受け、7月22日フィリピン議会は戒厳令の年末までの延長を承認した。政府治安部隊が、支配地域を拡大していることに対して、イスラム過激派武装勢力の抵抗も激しく、9月中旬現在、政府軍は、ミンダナオ全土の支配を確立していない。現地の治安情勢の悪化により、約40万人以上の国内避難民が発生していると伝えられている。本ペーパーでは、断片的な報道だけで、包括的 なイメージが描きにくい現地の治安情勢に関する分析を試みる。

1. 事実関係(現地でいかなる事態が起きたのか)
(1)5月23日にフィリピン政府の治安部隊が、ミンダナオ島に拠点をおくイスラム過激派組織のひとつであるアブ・サヤフ・グループの首領イスニロン・ハピロン(Isnilon Hapilon)の隠れ家を急襲し、マウテ・グループ・リーダーの追撃も開始した。ロシア訪問中であったドゥテルテ大統領は、マウテ・テログループがマラウィ市の病院や一部の政府・民間施設を攻撃し、イラク・シリアのイスラム国(ISIS)の旗を掲げて、フィリピン政府への反逆を試みたとしてミンダナオ島全土に60日間の戒厳令を宣言した(参考1)。マウテ・グループのみならずバンサモロ(Bangsamoro)イスラム解放戦士(BIFF)は、ミンダナオの別の地区で同時に攻勢に出たとされる。
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写真1.マウテ・グループ戦闘員が市内で
ISの旗をなびかせている
(2)戦闘は市内、周辺各地で発生し、ジハーディスト(聖戦戦闘員)は、仕掛け爆弾(IED: Improvised Explosive Device)やスナイパー(狙撃兵)を駆使し、抵抗を試みた。当初米国からの支援を躊躇っていたドゥテルテ大統領も、現地情勢の鎮静化に手こずり、米国ならびに豪州の支援を仰ぐ1こととなった。米国は、6月初旬から高度の武器、ドローンで撮影したインテリジェンス情報をフィリピン側に提供を開始し、特殊部隊がフィリピンのカウンターパートに訓練を施し、一方豪州は、2機のAP-3COrionをミンダナオに投入したとされる。
(3)政府軍側は支配地域を拡大している2ものの、最終的な解放に至っていない。犠牲者も拡大しており、9月初旬の時点で少なくとも全体で860名が死亡した3と報じられている。大統領は7月中旬、2017年末までの戒厳令延長を議会に要請し、戒厳令発布から60日目にあたる7月22日議会は延長を承認した。

2. フィリピンのイスラム組織と政府との関係
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図2.ミンダナオ島イスラム教徒自治地区
(1)フィリピンには、約1億人の総人口の5%を占める500万人のイスラム教徒が存在するとされ、その多くは、ミンダナオ島に居住している。フィリピンにおけるイスラム教徒の歴史は、現在の80%以上を占めるキリスト教徒よりも長く、16世紀にスペインの植民者が来訪した際、イスラム教徒をスペイン語のMoor人を由来に、モロ人(Moros)と呼んだとされる。以来モロ人たちは、マニラの支配に反発し、「モロ人の国」を意味するバンサモロ(Bangsamoro)の独立、あるいは自治確保のために、中央政府に抵抗してきた。過去半世紀を振り返れば、人々が貧困、失業、政治的・経済的周縁化に直面したミンダナオ島では、政府軍と反体制側イスラム武装勢力あるいは共産主義者グループ4とが流血の衝突を断続的に発生してきた。
(2)70年代以降、分離独立の動きを警戒する政府とイスラム武装組織との間で、武力衝突5、停戦、自治、和平協議が繰り返されてきた。1989年には、イスラム教徒の自治を認める基本法(Organic Act、Republic Act No. 6734)が成立したが、住民投票の結果、賛成は4州6にとどまり、4州でイスラム教徒自治地域(ARMM)が1990年11月6日発足した。しかし、当時の南部のイスラム教徒の中心的な組織モロ民族解放戦線(MNLF)は、基本法を拒否し、ラモス政権下でMNLFは4年間の交渉の末1996年政府との間で1976年OICが仲介したリビア合意実現のための合意を結んだ。 しかし、イスラム陣営内の反発も強く、MNLFからは多くのグループが離脱し弱体化した。その結果、MNLFから分離したモロ・イスラム解放戦線(MILF)がその後の主導権を握ることとなった。MILFはミンダナオ中部を支配し、現在12,000名の兵士を抱えるとされる。政府とMILFはアキノ政権下で2012年10月に自治拡大で大枠合意を達成し、さらに同政権下で、2014年3月27日、政府はMILFと自治付与のための包括合意7に署名したものの議会が否決し、和平協議は2015年、ママサパノの虐殺事件8等で一般国民の支持を失ったとされ、暗礁に乗り上げていた。
(3)他方で、政府とMILFとの間には小委員会(パネル)が設置されており、MILF支配地域における、法の執行においては事前協議を行うこととしている。政府は、6月2日MILFと協力してマラウィ市(Marawi)とマラバン(Malabang)市を結ぶ「平和の回廊」設置に合意し、合同調整・モニタリング・支援センター(JCMAC)を設置し、住民の避難と人道支援物資の搬入に協力している。さらに今回の過激派掃討作戦においても、政府側治安部隊はMILF勢力と共闘していることが看取される。

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図3.フィリピン政府とMILF共同設置のマラウィ市(Marawi)とマラバン(Malabang)市間の平和回廊
https://peace.gov.ph/2017/06/joint-gph-milf-peace-corridor/

3. マウテ・グループとは
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図4.マウテ兄弟家族構成(原典Vera Files)
http://www.philstar.com/headlines/2017/05/29/1704755/duterte-bestows-isis-status-maute-group
(1)マウテ・グループとは、2012年11月21日にインドネシアのガマーア・イスラミーヤ(GI)系列のGIミンダナオ支部長9が政府治安部隊により殺害されたあとにアブドッラー・マウテとオマル・マウテが立ち上げた先住民のマウテ一族の武装組織であり、2016年末の段階で総兵力263名との報告がある10
(2)マウテ兄弟は、男性7名、女性5名の12名で構成される。3男のアブドッラーと次男のオマルは、インドネシアのGIと関連が深く、1990年代GIの関係者により訓練を受けたとされる11。アブドッラーは、イスラム学者と認められている12。オマルは、エジプトのアズハル機構・大学に留学した経験があり、インドネシア人でGIグループに近い女性を妻にしている13。長兄通称オット14は、MILF軍事部門の元副議長の娘を妻にして長の娘を妻にしており、ラナオ地区のマウテ・グループの作戦・インテリジェンス活動を統括しているとされる。6月にマウテ・グループ兄弟の父親カヤモラと母親オミンタ・ファルハナが治安当局によって拘束されている。
(3)マウテ・グループは戒厳令発出の前にも、警察施設の攻撃等で過激組織のひとつとして知られていたが、特段ISとの関係は、指摘されてこなかった。5月23日に治安部隊が急襲した対象も、2014年の段階でISの指導者バグダーディに忠誠を誓ったアブ・サヤフのリーダーであり、マウテ・グループのみが標的になっていたわけではない。今回のマラウィ市内における襲撃でISISの旗を掲げたことで、「フィリピンのIS属州(ウィラーヤ)」として名を広めることとなった。これにより、ISの外国人戦闘員が、マウテ・グループに加わり、マウテ・グループは、一地方の弱小組織から国際的な知名度を有する組織として知られるに至った。
(4)因みに、IS(イスラム国)に忠誠を誓うミンダナオ島内の組織は、マウテ・グループだけでなく、その中には、バンサモロ(Bangsamoro)イスラム解放戦士、フィリピンにおけるカリフの信奉者、アブ・サヤフ・グループが存在する15

4. 今後の展望
(1)過去7度ミンダナオ島の中心都市ダバオ市の知事を務め、現地の政治、経済、社会情勢に詳しいドゥテルテ大統領は、就任一年にして出身地の同島で最大規模の危機に直面している。政府軍は、過去4か月にわたり、20万人のイスラム教徒が居住するミンダナオの都市、マラウィの解放に全力で取り組んでいる。しかし、同地域の一部はいまだにISISに忠誠を誓ったマウテ・グループその他のジハーディスト組織に占拠されている。ISISは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を駆使して、外国人戦闘員にミンダナオにおける戦闘に参加するよう呼び掛けている16。この危機をどのような形で乗り切ることができるのかが、大統領の政権維持にも、ミンダナオのイスラム教徒の自治にとっても大きな意味を有する。
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写真2.大統領とMILF議長とのバンサモロ基本法草案贈呈式
http://www.thestar.com.my/news/regional/2017/07/17/philippines-duterte-offers-muslim-self-rule-to-counter-is/
(2)このためのドゥテルテ大統領の戦略は、①国内のイスラム教徒の多数を味方に引き寄せイスラム過激派を孤立させること、②周辺国、とくに海上で境界を共有するインドネシアやマレーシアと協力して、外国人ジハーディストの国内侵入を阻止すること、③この機に乗じて共産主義分離主義者が反政府活動に出ることを阻止すること である。
①については、7月17日、大統領は、政府職員とMILFのメンバーが共同で草案作成したフィリピンのイスラム教徒に対して自治を認める「バンサモロ基本法」案の受領式に臨んだ。これは、イスラム教徒の多数派との連携を示すことで、ジハーディストを孤立化させる動きと考えられる。イスラム教徒側からすれば、政府に協力することで、基本法の議会での承認、それを受けた自治拡大を期待している。②については、東南アジアの各政府にとっても、ミンダナオ島におけるISISへの忠誠を誓うジハーディストの活動の活発化と外国人戦闘員の流入は、自国の安全保障にとっての脅威が増大していることであり、6月フィリピン、インドネシア、マレーシアの3国は、スールー・スラウェシ海域の共同パトロール実施を宣言17し、さらに6月22日マニラでの3国外交・治安協議が開催され、共同でテロ対策を一層強化18していく決意を表明した。③については、大統領は、フィリピン南部におけるイスラム過激派以外の治安への脅威である共産主義者との停戦を確保し、ジハーディストとの闘いに注力する必要があり、停滞していた和平に向けての協議再開を呼びかけつつ、それに応じない場合の対抗手段も発し19つつ対処しようとしている。


参考1 戒厳令写し(Proclamation No216. 2017年5月23日発出)
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◆大統領が戒厳令発出に際し5月25日上下両院議長に提出した理由書(一部抜粋)
http://verafiles.org/articles/duterte-maute-group-committed-act-rebellion-marawi-city
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参考2 IS関連組織の支配地域とマウテ・グループの訓練・作戦基地
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(出所:Vera files Phil Star報道)

3.南部フィリピンにおける従来までの主要な反体制派組織
(以下の説明は、主として英国放送協会(BBC)「ミンダナオ紛争へのガイド:Guide to the Philippines conflict」を整理したもの)
http://www.bbc.com/news/world-asia-17038024

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(出所:BBC.com)
フィリピン南部では、中央政府とイスラム教徒の分離主義者、共産主義者、犯罪集団を含む武装集団との間での長い間紛争の歴史がある。 歴史的には、イスラム教徒分離主義者としては、モロ民族解放戦線(MNLF)、モロ・イスラム解放戦線(MILF)、アブサヤフ(Abu Sayyaf)の3つのグループが知られていた。 MILFとアブ・サヤフ・グループは、MNLFから離脱グループ。
一方、共産主義者による反体制活動は、フィリピン共産党(CPP)の軍事部門である新人民軍(NPA)の共産党によって扇動されている。南部の紛争の大部分は中央ミンダナオ島の遠隔地、特にバシランとジョロにある。



(1)モロ民族解放戦線(Moro National Liberation Front)
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写真3.ヌール・ミスアリMNLF創設者

ミンダナオでは、植民地時代にスペイン人によってモロまたはムーアと呼ばれたイスラム教の信者が人口のかなりの部分を占めていた。ヌール・ミスアリ(Nur Misuari)はモロ独立のためにフィリピンの国家と戦うことを目標に、1971年にモロ民族解放戦線(Moro National Liberation Front:MNLF)を設立。国連が後押しするイスラム諸国会議機構(OIC:Organization of the Islamic Conference)の介入で、1976年にリビアでいわゆるトリポリ協定に署名した。しかし、この合意は長続きしなかった。1986年、アキノ大統領は個別にミスアリと会談。 1989年に、アキノは、ムスリム・ミンダナオ(ARMM)における自治区の設立しならびに地域のイスラム教徒居住地区に大幅な自治権限を認めた法律に署名。

ARMMは、本土の州マギンダナオとラナオデルスールと、島嶼州であるスール、タウィ・ タウィ、バシランで構成されている。しかし、MNLFとの重要な平和協定は、ラモス大統領と1996年に署名された。これはミスアリが自治地区指導者に就任する道を開き、同年にARMM知事に選出された。しかし、彼の任期は2001年11月に蜂起を率いて失敗した暴動をもって終了した。彼は投獄され、最終的には2008年に釈放された。2005年2月、ミスアリに忠実な者たちは、スール諸島のジョーロ最大の軍隊に対する一連の攻撃を開始。この原因は、ミスアリ派との関係を有する武装勢力のアブ・サヤフを標的とする大規模軍事作戦にあったと考えられている。グループは2007年8月に、約60人の死者を出したジョーロの部隊の襲撃の背後にあったとされた。2008年、ミスアリはMNLF議長の座を追放され、リミム・セマが後継者となった。長年にわたって、MNLFは弱体化していると信じられており、多くの派閥が本体から分離した。現在、ミスアリが依然としてMNLFの一グループを率いている。ミスアリは、MILFとの合同での政府対応を拒否している。

(2)モロ・イスラム解放戦線The Moro Islamic Liberation Front

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写真4.ハッジ・ムラードMILF議長
モロ・イスラム解放戦線は、同国最大のイスラム教徒反体制組織とみなされている。 それは、1978年にMNLFから分離したサラマット・ハシムの指導者が1981年に結成した。MILFは、フィリピン南部に独立したイスラム国家を創設するという長期的な目的を有している。1997年以来、同グループはフィリピン政府との一連の和平交渉を行っており、その多くは2003年以降マレーシアが仲介していた。現在の議長は、アルハジ・(ムラド(Al-Hajj Murad), 副議長はガザリ・ジャファル(Ghazali Jaafar)。2017年5月以降の治安部隊とジハーディストとの戦闘発生を受けて、MILFは、6月2日MILFと協力してマラウィ市(Marawi)とマラバン(Malabang)市を結ぶ「平和の回廊」設置に合意し、合同調整・モニタリング・支援センター(JCMAC)を設置し、住民の避難と人道支援物資の搬入に協力している。

また、ハッジ・ムラード議長は、7月17日のバンサモロ基本法草案贈呈式に出席し、ドゥテルテ政権との接近が注目されている。

2008年に、アロヨ政権は、イスラム教徒のホームランドについて、MILFとの合意に達したと述べた。しかし、フィリピン最高裁判所は、合意案が違憲であるとの判決を下し、交渉の失敗が新たな戦いを促した。アキノ大統領は、和平プロセス加速のため、2011年に東京のMILF指導者と会談を行った。10月7日、マレーシアでの協議の後、政府がMILFとの枠組み平和協定に達したと発表した。今回の合意では、ミンダナオ島に「バングサモロ」という新しい、より大きな自治区が形成されることが求められている。重要なポイントには、兵力の漸進的廃止、民主的および人権の保証、ムスリム居住者のためのイスラム法に基づくシャリア(Sharia)裁判所の拡大などがある。

(3)アブ・サヤフ(The Abu Sayyaf)グループ

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写真5.アブ・サヤフ首領ハピロンの手配書
アブサヤフ(Abu Sayyaf)は、フィリピン南部のイスラム分離主義グループの中でも最小規模でありながら、最も過激。彼らは、ミンダナオ島とスール諸島の独立したイスラム国家の目標を達成するために、身代金をとるための誘拐や爆弾事件を行うことが知られている。。政府は、この反政府勢力を犯罪者集団に過ぎないと見て、いかなる形の会談も拒否している。

アブ・サヤフ(刀鍛冶の父の意味)グループは、1991年にアブドラガク・ジンジャラーニがMNLFから離脱し、創設。1998年ジンジャラーニは警官隊との衝突で死亡した。 彼の弟、カダーフィ・ジンジャラーニが後継者となったが、彼もまた、2006年9月にフィリピン軍によって殺害された。2007年6月の報道によると、アブ・サヤフ・グループは後継者として、グループ創設者の一人であるヤーセル・イガサン(Yasser Igasan)を選んだとされる。MNLFとMILFの双方ともアブ・サヤフの活動を非難。米国は同グループを「テロ組織」のリストに含め、オサマ・ビンラディンのアルカーイダ・ネットワークとのつながりを持っているとされてきた。2017年5月23日フィリピン治安部隊にアジトを急襲されたインスニロン・ハピオンは脱出し、マウテ・グループ等と連携し、治安部隊と戦っている。

(4)バングサ・モロ・イスラム解放戦士(Bangsamoro Islamic Freedom Fighters:BIFF)

結成は、2010年12月結成。性格はISに忠誠を誓ったジハーディスト組織。
戦闘行為:2012年8月ミンダナオ島で軍事拠点を中心に11村落を襲撃。2015年1月のママサパノ  襲撃事件ではMILFと共同で、治安部隊44名の殺害事件に関与(MILF18名、BIFF5名死亡)。これが政府とMILFの和平プロセス停滞につながった。

(5)フィリピンにおけるカリフ国の信奉者(Ansar Khalifa Philippines)

2014年ISISへの忠誠を誓ってその存在が知られるようになった。アブ・シャリーファという人物によって創設されたとされる。次のリーダームハンマド・ジャファル・マギード(Mohammad Jaafar Maguid)は、2017年1月5日フィリピン警察によって殺害されたとされる。同人は爆弾製造の訓練を受けいていた模様。まもなく、次のリーダーアブドッラー・ニロンも警察当局に拘束されたとされるといわれている。治安当局は、AKPは2016年のダバオ市内爆破事件をマウテ・グループと共同で実施したとみている。同グループは、アブ・サヤフとも協力関係にあるといわれている。

(6)新人民軍(The New People's Army)

新人民軍(NPA)は、ホセ・マリア・シソンによって1969年に設立されたフィリピンの共産党(CPP)の軍事部門である。CPPは、世界で最も古い共産主義勢力の1つと考えられ、ゲリラ戦を使ってフィリピン政府を打倒そうとしてきた。NPAが長年にわたって行った反乱はフィリピンで最も致命的な打撃を与えたと報告されており、地方政府の報告では犠牲者は少なくとも4万人に上っている。 このグループは、米国国務省の外国テロ組織リストに掲載されている。CPPはマオイスト(毛沢東主義者)の支持を得て農村革命をモデルにして創設されたが、中国共産党は2011年に至ってCPPを支持しないと発言した。CPPは1980年代に戒厳令の影響を受け、その影響はそれ以来衰退した。

NPAには現在も少なくとも1万人のメンバーがいると推定されている。 彼らは、地元住民と外国人の誘拐、暴行と殺人を行っているとみられている。創設者のホセ・マリア・シソン(Jose Maria Sison)を含むNPAの幹部の多くは、オランダを避難地として、そこからの作戦を指揮しているとの指摘がある。CPPの政治部門と政府の間の会談は、長年にわたり散発的であった。2004年には、ノルウェーのオスロ首都圏の政府関係者と会談して、反政府勢力の代表が召集され、和平プロセスが復活した。 しかし、米国のテロ組織リストにNPAを含めることで政府を非難した後、和平交渉は中断された。シソンは、2007年8月、オランダで、2003年と2004年に2人の元共産主義者の殺人を命じたとして起訴されたが、その後取り下げられた。2011年フィリピンの軍隊は少なくとも23の州にはNPAは存在しないと宣言した。 CPPはクレームを否定した。政府とCPPの間では2011年にオスロで会談が開催されたほか、今日までプロセスは続いている(2017年7月以来協議は中断)が、まだ合意に至っていない。



(脚注)
1.フィリピン憲法は外国軍隊が実際の戦闘に参加することを禁止しているため、米軍はフィリピン治安部隊のアブ・サヤフ等過激派との戦いを支援してきたが、その任務は訓練とインテリジェンス、アドバイスに限定されている。
2.国軍ミンダナオ西部管区司令官 ガルベス中将( Carlito Galvez)は、9月17日発出の声明において、治安部隊は16日、マウテ・グループからバトゥー・モスク(Bato Mosque)ならびにイスラム関連重要施設(the Amaitul Islamiya Marawi Foundation、the Jamaitul Philippine Al-Islamiyah)を奪還したと発表。
http://www.yenisafak.com/en/news/philippines-govt-troops-retake-historical-mosque-2793769
3.2017年9月8日付ディリーサバフ紙
(https://www.dailysabah.com/asia/2017/09/08/us-to-provide-15m-in-aid-to-war-torn-philippine-city-of-marawi)
4.ドゥテルテ大統領は、和平交渉再開の4条件のひとつである停戦文書を共産主義者新人民軍(NPA)と交わした。
(4.02) オランダでのNDFとフィリピン政府との4度目の交渉は、明確な理由が示されないまま延期された。
5.ミンダナオ島では、70年代以降10万人以上が犠牲になったとされる。
6.ラナオ・デル・ソル州、マギンダナオ州、スールー州、タウィタウィ州。
7.2012年の基本枠組みとその後結ばれた4本の補足覚書を含む合意。
8.2015年1月25日 BIFFは、MILFとともにママサパノ事件に関与。フィリピン治安部隊44名。MILF18名、BIFF関係者5名が犠牲になったとされる。
9.GI支部長は、サヌーシ・アリアス・ガーリブ(Sanusi alias Ghalib)。
10.末尾参考1のドゥテルテ大統領が上下両院議長に提出した戒厳令理由書参照。
11.彼らは、GI関係者(Omar Patek 、Zulkifli bin Hir alias Marwan)がミンダナオのMILF支配地域に避難してきた際、訓練を施したとされる。治安当局は、インドネシアのJIリーダー・サヌーシが2012年11月21日隠れ家で殺害された際、JIの資金の移動をマウテ一族が助けていた証拠をみつけて、その後、マウテ・グループをモニターしてきたとされる。 12.ヨルダンとインドネシアのドナーから5百万ペソの贈与を受けたとされる。アブドッラーは35歳。 ヨルダン・カラク県のムタ大学からヨルダンのムタ大学でイスラム・クルアーンに関する博士号を取得した。
13.オマルは、サヌーシの兄弟であるインドネシア人と関連があるインドネシア人(Minhati Midrais)と結婚した。
14.マウテ兄弟の長男モハンマド・ハヤム(Mohamadkhayam "Otto" )is married to the daughter of MILF軍事部門の元副議長(Alim Aziz Mimbantas)の娘Adlia Mimbantasと結婚。 オットはイースト大学の土木工学で学位を取得し、同大学で妻と知り合っている。
15.MILF/バンサモロ Islamic Armed Force (MILF/BIAF), MNLF/バンサモロ Armed Forces (MNLF/BAF), バンサモロ・イスラム解放運動/バンサモロ・イスラム解放戦士 (BIFM/BIFF), アブ・サヤフ・グループ/イスラム運動 (ASG/AHAI), フィリピンにおけるカリフの信奉者 (AKP)が参加。但し、フィリピンで米国務省のテロ組織に指定されているのは、アブ・サヤフ・グループと共産主義者のNPAのみ。
16.8月20日ハヤート・メディアセンターは6分間のプロパガンダ映像を流して、主として豪州等のジハード主義者を対象として、マラウィでの政府軍との戦いに参加するよう呼びかけた(8月21日付マスダル・ニュース)。
17.6月28日付The Diplomat Com.「What did the AEASN Trilateral Terror Meeting Achieve?」
18.3国は、インテリジェンスの共有、国境に沿った違法行為の抑制、テロ資金の停止、サイバースペースでのテロ関連コンテンツの拡散を含む、共同テロ対策アプローチを具体化する行動計画に取り組むこととなった。
http://thediplomat.com/2017/06/what-did-the-asean-trilateral-terror-meeting-achieve/
19.ドゥテルテ大統領は、就任後共産主義者との和平を模索してきたが、治安当局への襲撃等でとん挫してきた。9月9日、7月以来停止している共産主義者との和平協議再開は、共産党が停戦宣言を行った場合のみ実施される。共産主義者が反乱行為を続けるのであれば、自分(大統領)はフィリピン全土で戒厳令を発出することもためらわないと発言。一方、オランダに居住中のフィリピン共産党創始者ホセ・マリア・シソンは、ドゥテルテ政権との和平協議中断を宣言し、対立姿勢を強めている(9月10日付アナドール通信報道)。
http://aa.com.tr/en/asia-pacific/philippines-leader-threatens-nationwide-martial-law-/905752

【緊急支援】ミンダナオ島マラウィ避難民緊急支援の中間報告第2回

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フィリピン軍と過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力「マウテグループ」およびバングサモロ・イスラム自由戦闘隊との武力衝突が発生してから2カ月が経過しましたが、50万人以上の住民が自宅から近隣の町に避難しています。2万5千人以上の住民がいまだに避難所で生活をしています。避難所に入れない住民は親戚や友人宅に身を寄せています。これらの人々は安全な飲み水、衣類、医薬品、台所用品、寝具などを特に必要としています。

■緊急支援への対応
日比NGOネットワーク(JPN)では、ミンダナオ島に拠点を置くNGOであるバライ・ミンダナオ財団(BMFI)と連携してマラウィ市での武力衝突で発生した避難民の救援活動を支援しています。募金キャンペーンに是非ご協力ください。

■バライ・ミンダナオ財団の緊急対応
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支援物資配付地図

【対象地域】イリガン市、南ラナオ州(ラナオ・デル・スル州)、カガヤン・デ・オロ市の5-10バランガイ*

注:バランガイについて
バランガイ(タガログ語でBaranggay、英語でBarangay)は、フィリピンの都市(City)と町(Municipality)を構成する最小の地方自治単位。他の国々における村、地区または区を表すフィリピン独自の行政単位を表す。2013年10月28日現在、フィリピンには42,028のバランガイがある。(参照:ウィキペディア)

マラウィ市の96地区(バランガイ)から国内避難民が発生しました。ラナオ・デル・スル州の20都市とラナオ・デル・ノルテ州の2都市は以下の通りです。
ラナオ・デル・スル州:バリンドン(ワツ)市、バヤング市、ビニダヤン市、ブアディポソ市・ブントン市、ブントン市、ブティグ市、カラノガス市、ディサーノ市・ラマイン市、ガナシ市、カパイ市、バヤバゴ(ガタ)市、サグイアラン市、ツガヤ市
ラナオ・デル・ノルテ州:コランブンガン市、スルタン・ナガ・デマポロ(カロマタン)市

支援活動の内容 (2017年7月31日現在)

1)食料品ほか生活物資の支援
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マラウィ市での武力衝突から2カ月以上経過しましたが、家族で避難する人数は増え続けています。マラウィ市から120キロ離れたカガヤンデオロ市では、臨時の宿泊所を探し求めている人々は6,488家族の18,536人です。この人数は日々、増えています。これらの増大する人道支援の要望に対して、バライ・ミンダナオ財団とその連携協力団体および自治体、インターフェイス・グループ、市の社会福祉開発省事務所からフィリピン・アイゼンハワー協会の支援を得てボランティアが派遣され救援活動が行われています。これらの活動は、ナザレス・バランガイで実施されています。このナザレス・バランガイは、カガヤンデオロ市の43バランガイの一つであり、マラウィ市からの避難民が最も多くいる場所です。

7月18日現在で、バライ・ミンダナオ財団はカガヤンデオロ市のナザレス・バランガイで自宅に避難している560家族の避難民に食料パックと生活必需品を提供しました。合計で600セットの食料パックと生活必需品を準備しました。これは、避難民から追加の要望や避難民を受け入れている家庭への支援を考慮しました。社会福祉開発省の勧告で、追加の10セットの食料パックと生活必需品を提供しました。7月25日には、30家族用の食料パックと生活必需品をバンコサ・バライミンダナオ財団カルメン支部に渡しました。この財団は、マラウィ市からの避難民を受け入れています。
各家族が受け取った支援物資は以下の通りです。
食料品: 米5キロ、鶏肉1羽分、鶏卵12個
食料品以外: 歯ブラシ4個、浴用石鹸3個、シャンプー6袋、歯磨き1チューブ、生理用パット1パック、洗濯用せっけん1本、ひしゃく1個

2)職業訓練
グローバル・ミンダナオ・ポリテクニック財団(バライ・ミンダナオ財団の姉妹団体)は、7月18日に避難民に対して職業訓練を開始すると発表しました。


3) 飲料水の提供
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飲料水の割り当ては国家緊急救援オペレーション・センターが直接管理をしています。そしてバライ・ミンダナオ財団はその実施グループの統括をしています。7月25日から29日の間、バライ・ミンダナオチームは消防局第10団からのボランティアと協力して36,800リットルの飲料水をバロ1地区、パンター地区、パンタオ・ラガット地区にある13の避難センターに提供しました。飲料水の割り当ては、アルビロニ避難所の74家族も対象にしました。アルビロニ避難所は、元のアクモクリス避難所から移転しました。消防局第10団で既に訓練を受けた要員は、雨水ろ過器の使用と保守のオリエンテーションを行い、ボランティアとして飲料水割り当てグループの役割があります。


4) ネットワーキング
バライ・ミンダナオ財団は、定例の「飲料水、衛生、清潔」関係者担当会合に継続参加しています。この会合の概要は以下の通りです。
避難民の飲料水への要望は続いており、幾つかの人道支援団体は住民の要求には応えられていないために、この担当者会合から抜けるか対応を終了することを述べている。そして、衛生の改善に向けてイスラムの価値観と合体した衛生の推進や人々の衛生向上に必要な消耗品を補充する必要性を訴えている。教育省との会合では、バライ・ミンダナオ財団が支援したカガヤンデオロ市の学校長や校長から定住場所をなくした生徒たちに優先的に取り組むべきであるという課題が表明された。
課題: 避難民が話す言葉の壁、文化の相違、意思疎通の食い違い、イスラム教の祈祷室の確保、教室と椅子の不足、教員の不足・特に定住場所を失ったナラナオ族とモロ族の生tを教える教師の不足、精神的ストレスの管理と社会心理的な活動の必要性、学用品の不足、生徒のいじめ(以前の学校で行われたの記録)、隔離された暴力など。


5)明確な必要性と勧告は以下の通りです。
・心理教育とトレーニング: 教師と要員への能力向上、文化の繊細さ、異なる文化の相互理解、異なる宗教への配慮、意思疎通
・生徒への研修プログラム: 国内避難民に関する理解促進、麻薬防止のシンポジウム(E・グサ高等学校)、社会活動
・教員の追加: ガイダンス、カウンセラー、特にナラナオ族とモロ族を対象にする。明るい活発な教師
・支援物資: 食料品とその他物資、衣類と衛生用品
・生徒への給食プログラム: 医療と歯科のコンサルテーションと治療
・金銭: 日常生活を送るための料金や日当など


6)バライ・ミンダナオ財団の活動実績まとめ
・3,970家族に対して食料パック、1,000 家族に対して食料以外の支援物資を提供した。そして1,338 家族に対して生活必需品を提供した。これらの家族はサングラン市(ラナオ・デル・スル州)、イリガン市(ラナオ・デル・ノルテ州)、カガヤンデオロ市(ミサミス・オリエンタル州)の親戚や友人の自宅で避難をしています。
・13カ所の避難センター(バロ1地区、パンター地区、パンタオ・ラガット地区)に入っている1800家族には定期的に飲料水を提供し、合計で 147,204リットルとなった。
・898人の子どもたち(ラナオ・デル・スル州スギアラン市)にお絵描き、歌、お遊びを通した社会心理学のセラピーを実施した。
・25名のボランティアに雨水濾過器の操作と保守の研修を実施した。
・50名の若者リーダー、ボランティア、教育者、避難民に対して社会心理学の研修を実施した。
・150名のボランティアが救援物資の配付活動に参加した。
・緊急対応部門のメンバーとなり、地域の市民グループに対応し調整とサポート役として機能を果たした。

■「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)について
 「バライ・ミンダナオ財団」(Balay Mindanaw Foundation, Inc. (BMFI))は、主にミンダナオ島で発生する紛争の影響を直接受けているマギンダナオ州、南コタバト州、南スリガオ州、東ミサミス州、ブキドノン州で平和構築活動を行っている団体です。同団体ではこれまでに、2011年の台風「センドン」、2012年の台風「パブロ」、2013年のボホール州地震、台風「ヨランダ」など、大規模災害の被災者支援で実績をもっています。JPNは、2011年にこの団体と連携して被災者支援を行いました。関連ページはこちらを参照:http://jphilnet.org/news/typhoon21/index.php

「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)ホームページ:http://balaymindanaw.org/main/


【問合せ先】
日比NGOネットワーク事務局(担当:アンガラ)
(特活)アジア・コミュニティ・センター21内
〒113-8642 東京都文京区本駒込2-12-13 アジア文化会館1F
TEL: 03-3945-2615    FAX: 03-3945-2692
E-mail: jpn@acc21.org

【緊急支援】ミンダナオ島マラウィ避難民緊急支援の中間報告

2017年7月14日

皆様のご支援・ご寄附をお願いいたします。

■ご協力の方法
 下記口座(ゆうちょ銀行)にて、募金を受け付けております。(物品のご寄付は受け付けておりません

  ゆうちょ銀行からのお振込み   他銀行からのお振込み
  口座番号:00140-6-338579
  加入者名:日比NGOネットワーク
  店名(店番):〇一九(ゼロイチキュウ)店(019)  預金種目:当座
  口座番号:0338579  受取人:日比NGOネットワーク
(店名を入れる時、最初にゼロの「セ」を押すと数字が出ます)

※お振込の履歴からはご連絡先の情報を得られない場合があります。お名前、ご住所、お電話番号をJPNまで
    ご連絡ください。(電話:03-3945-2615 Fax:03-3945-2692  メールアドレス:jpn@acc21.org)
※事務局活動費(現地との連絡調整活動費、海外送金手数料、国際通信費を含む)として、最大20%を目安に充当させて
    いただきます。事務局活動費は最小限度といたします。

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現地の子どもたちの心理ケア活動の様子
フィリピン南部ミンダナオ島の西部にある南ラナオ州のマラウィ・イスラム市で、2017年5月23日に発生フィリピン軍と過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力「マウテグループ」の戦闘が激化し、47万人以上の市民が避難しています。多くは、近くの町の親戚や友人宅に身を寄せていますが、2万人以上の人たちが避難所生活をしています。避難所にすら行けない住民も大勢います。これらの人たちは、現在、食料、飲用水、衣服、医薬品、寝具、台所用品等の生活必需品を早急に必要としています。日比NGOネットワーク(JPN)では、現地NGOと連携し、避難民への緊急支援の応援を開始しました。募金キャンペーンにぜひご協力ください。

■避難民の状況(7月10日午後8時現在)
フィリピン社会福祉開発省によると、避難民47万1,023人(10万1,001世帯)のうち2万3,363人(4,227世帯)が避難所(87ヵ所)に避難しているほか、38万5,516人(8万5,274世帯)が知人や親戚宅に身を寄せています。

■支援活動の概要
 「日比NGOネットワーク(JPN)」では、現地カウンターパートナー団体「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)と協力し、避難所に行くことができず、政府等の援助が十分に届いていない避難民を優先的に支援します。

「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)による避難民支援活動について
【対象地域】イリガン市、南ラナオ州(ラナオ・デル・スル州)、カガヤン・デ・オロ市の5-10バランガイ*
     *バランガイ:フィリピンの最少行政単位

マラウィ市の96地区(バランガイ)から国内避難民が発生しました。ラナオ・デル・スル州の20都市とラナオ・デル・ノルテ州の2都市は以下の通りです。
ラナオ・デル・スル州:バリンドン(ワツ)市、バヤング市、ビニダヤン市、ブアディポソ市・ブントン市、ブントン市、ブティグ市、カラノガス市、ディサーノ市・ラマイン市、ガナシ市、カパイ市、バヤバゴ(ガタ)市、サグイアラン市、ツガヤ市
ラナオ・デル・ノルテ州:コランブンガン市、スルタン・ナガ・デマポロ(カロマタン)市

【受益者数】1万人以上(2,500世帯)

【支援内容】
1) 飲料水
避難所に収容されている住民は飲料水を最も必要としているため、簡易容器に飲料水を入れて供給しています。3つの雨水濾過器を活用してチームで担当しています。バライ・ミンダナオ・チームは節水のために飲料水の割り当てを行っています。
活動地域は、ラナオ・デル・ノルテ州のバロ-1市、パンター市、パンタロ・ラガット市です。これらの都市の13の避難センターに収容されている1,496家族6,192人に74,685リットルの飲料水を供給しました。バライ・ミンダナオ・チームはボランティアと協力して高まる安全で衛生的な飲料水の需要に対応しています。

2)食料、生活必需品(女性生理用品など含む)
自宅に閉じこめられた避難民は、食料と日常の生活必需品が手に入らない厳しい状況に置かれています。そのため、地域の市民団体、村落、自治体と協力して住民からの情報を集約しています。
地域のボランティア、地区組織、自治体の協力で、2,770の食料パックを配付しました。
配付地区:ラナオ・デル・スル州サギアラン市のパワク、コモナル、サルコドとディリンバヤン地区の1,000家族。イリガン市ツボド地区の670家族、サンティアゴ地区の485家族。ミソミス・オリエンタル州オポル市の615家族です。現在、ラナオ・デル・スル州とカガヤン・デ・オロ市、サギアラン市の知人や友人宅に身を寄せている住民に1,100パックの食料と1,100の生活必需品(女性生理用品など含む)のパック詰めを行っています。

3)ボランティアの動員
マラウィ緊急支援活動では合計150名のボランティアを動員しています。

4)心理社会的支援
避難民に起きているトラウマ(精神的外傷)や心理社会的のニーズは重要な支援であるため緊急の対応を行っています。緊急支援対策チームにより研修を受けた50名の若者リーダー、ボランティア、教育者と共に、避難民自身も動員しています。この活動は、マラナオ族の地域文化に配慮した心理社会的支援、自己ケア、自己認識、非暴力的な意思疎通、地域に根ざした対策と回復力を養成しています。
350人の子どもたちには、ゲーム遊び、歌、お絵描きなどの時間を作っています。子どもたちは、3歳から5歳、6歳から9歳、10歳から15歳の年齢層に分けられています。
対象地域: サギアラン市とラナオ・デル・スル州のパワク地区、コモナル地区、サルコド地区、ディリンバヤン地区です。

5)連携ネットワーク
バライ・ミンダナオは国家危機対策チーム(National Incident Management Team)の一員として緊急事態への救援活動を行っており、飲料水の提供に注力をしています。

6)募金活動
7月1日現在で、寄附金は国内および海外から1,085,040.35ペソ(2,456,511円)が寄せられました。非金銭的支援は792,000ペソ(1,793,072円)です。

7)緊急に必要とされている支援内容
・家庭台所用品、毛布、睡眠用マット、蚊帳、衛生用品、文房具用品(業務日誌、用紙、留め具、ホッチキス、フォルダーなど)
・高齢者用品: 携帯用し尿器、懐中電灯、傘
・保健衛生: 飲料水、簡易水タンク、簡易トイレ、洗面用品と施設、入浴施設

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バライ・ミンダナオ財団の緊急支援活動の様子

■「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)について
 「バライ・ミンダナオ財団」(Balay Mindanaw Foundation, Inc. (BMFI))は、主にミンダナオ島で発生する紛争の影響を直接受けているマギンダナオ州、南コタバト州、南スリガオ州、東ミサミス州、ブキドノン州で平和構築活動を行っている団体です。同団体ではこれまでに、2011年の台風「センドン」、2012年の台風「パブロ」、2013年のボホール州地震、台風「ヨランダ」など、大規模災害の被災者支援で実績をもっています。JPNは、2011年にこの団体と連携して被災者支援を行いました。関連ページはこちらを参照:http://jphilnet.org/news/typhoon21/index.php

「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)ホームページ:http://balaymindanaw.org/main/


【問合せ先】
日比NGOネットワーク事務局(担当:アンガラ)
(特活)アジア・コミュニティ・センター21内
〒113-8642 東京都文京区本駒込2-12-13 アジア文化会館1F
TEL: 03-3945-2615    FAX: 03-3945-2692
E-mail: jpn@acc21.org

【緊急支援】ミンダナオ島マラウィ避難民への緊急支援を開始しました

2017年6月30日

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(出典:Philippine Star)
フィリピン南部ミンダナオ島の西部にある南ラナオ州のマラウィ・イスラム市で、2017年5月23日から始まったフィリピン軍と過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力「マウテグループ」の戦闘が激化し、47万人以上の市民が避難しています。多くは、近くの町の親戚や友人宅に身を寄せていますが、2万人以上の人たちが避難所生活をしています。避難所にすら行けない人たちもいます。これらの人たちが、いま、食べ物や飲用水、衣服、薬、寝装具、台所用品等を必要としています。日比NGOネットワーク(JPN)では、現地NGOと連携し、避難民への緊急支援を開始しました。募金キャンペーンにぜひご協力ください。

■避難民の状況(7月9日午後7時現在)
フィリピン社会福祉開発省によると、避難民47万224人(10万13世帯)のうち2万3,339人(4,227世帯)が避難所(87ヵ所)に避難しているほか、38万7,118人(8万5,312世帯)が知人や親戚宅に身を寄せています。

■支援活動の概要
 「日比NGOネットワーク(JPN)」では、現地カウンターパートナー団体「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)と協力し、避難所に行くことができず、政府等の援助が十分に届いていない避難民を優先的に支援します。

「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)による避難民支援活動について
【対象地域】イリガン市、南ラナオ州(ラナオ・デル・スル州)、カガヤン・デ・オロ市の5-10バランガイ*
     *バランガイ:フィリピンの最少行政単位
【受益者数】1万人以上(2,500世帯)
【支援内容】食料、飲料水、衣服、生活用品の提供、トラウマ等に患っている子どもや大人の心理ケアなどのサポート

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BMIFの緊急支援活動の様子

■ご協力の方法
 下記口座(ゆうちょ銀行)にて、募金を受け付けております。(物品のご寄付は受け付けておりません

  ゆうちょ銀行からのお振込み   他銀行からのお振込み
  口座番号:00140-6-338579
  加入者名:日比NGOネットワーク
  店名(店番):〇一九(ゼロイチキュウ)店(019)  預金種目:当座
  口座番号:0338579  受取人:日比NGOネットワーク
(店名を入れる時、最初にゼロの「セ」を押すと数字が出ます)

※お振込の履歴からはご連絡先の情報を得られない場合があります。お名前、ご住所、お電話番号をJPNまで
    ご連絡ください。(電話:03-3945-2615 Fax:03-3945-2692  メールアドレス:jpn@acc21.org)
※事務局活動費(現地との連絡調整活動費、海外送金手数料、国際通信費を含む)として、最大20%を目安に充当させて
    いただきます。事務局活動費は最小限度といたします。

■「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)について
 「バライ・ミンダナオ財団」(Balay Mindanaw Foundation, Inc. (BMFI))は、主にミンダナオ島の紛争の影響を直接受けているマギンダナオ州、南コタバト州、南スリガオ州、東ミサミス州、ブキドノン州で平和構築活動を行っている団体です。同団体ではこれまでに、2011年の台風「センドン」、2012年の台風「パブロ」、2013年のボホール州地震、台風「ヨランダ」など、大規模災害の被災者支援で実績をもっています。JPNは、2011年にこの団体と連携して被災者支援を行いました。関連ページはこちらを参照:http://jphilnet.org/news/typhoon21/index.php

「バライ・ミンダナオ財団」(BMFI)ホームページ:http://balaymindanaw.org/main/


【問合せ先】
日比NGOネットワーク事務局(アンガラ)
(特活)アジア・コミュニティ・センター21内
〒113-8642 東京都文京区本駒込2-12-13 アジア文化会館1F
TEL: 03-3945-2615    FAX: 03-3945-2692
E-mail: jpn@acc21.org